モルタル外壁は職人が現場で手作業によって作成するため、デザインを自由に選択でき、独自の手作りの魅力があります。
本記事では、モルタル外壁の基礎知識とモルタル下地の仕上げの種類についてご紹介します。
□モルタル外壁の基礎知識
モルタルは、一般的に砂、水、およびセメントを混合して作られる外壁用の建材です。
通常、セメントと砂の重量比はセメント:砂=1:2〜3の範囲で混合されます。
モルタルはペースト状で、施工しやすく、外壁のほかにもレンガや石を接着するために使用されています。
このモルタルで仕上げた外壁は、一般的にモルタル外壁と呼ばれています。
ただし、コンクリートやモルタル仕上げの下地でも、直接的なモルタル造形はおすすめできません。
なぜなら、コンクリートやモルタルはセメント製の素材であっても、仕上げ方によって表面が滑らかになることがあり、直接モルタル造形に適さない場合もあるからです。
□モルタル下地の仕上げの種類とは?
1.リシン吹付
リシン吹付は、モルタル外壁の仕上げ方法の1つです。
砂を混ぜて吹き付けるため、表面がざらざらとしており、特有の落ち着いた雰囲気を醸し出します。
ただし、リシン自体が硬く、ひび割れがしやすい欠点があります。
また、凹凸が多く、汚れやカビ、コケがつきやすいため、定期的な塗装メンテナンスが推奨されます。
2.スタッコ仕上げ
スタッコ仕上げは、石灰と水で作られた建築材料で、高級感と重厚感のある仕上がりを提供します。
スタッコには骨材を混ぜ、5ミリメートル~10ミリメートルの厚さで吹き付けることが一般的です。
また、ローラーで角をつぶす方法もあり、外壁の表面積を増やし通気効率と耐久性を向上できます。
ただし、リシンよりも厚いため、汚れが付きやすいというデメリットもあります。
3.吹き付けタイル
吹き付けタイルは、タイルガンと呼ばれる専用機材を使用して、3回塗りで仕上げる方法です。
骨材が含まれていないため、比較的柔らかくひび割れにくい特長があります。
耐久性を求める方におすすめですが、施工時に材料の飛散や騒音が発生することがある点に留意が必要です。
4.左官仕上げ
左官仕上げは、職人がコテで模様を付ける仕上げ方法で、おしゃれな雰囲気を追求する方に人気です。
さまざまな模様の種類があり、デザインに合わせて選択できます。
ただし、左官作業のため、職人によって仕上がりに差が生じることがあります。
□まとめ
セメントと砂の重量比はセメント:砂=1:2〜3の範囲で混合されたモルタルで仕上げた外壁のことを、モルタル外壁と呼びます。
モルタル下地の仕上げの種類は、リシン吹付、スタッコ仕上げ、吹き付けタイル、左官仕上げがあります。
本記事がモルタル外壁を考える参考になれば幸いです。