屋根塗装

屋根は塗装することで表面に塗膜を作り、汚れや割れを防いで長持ちさせられます。使用される塗料にはさまざまな種類がありますが、耐用年数と価格、特徴を比較して選ぶことが大切です。業者に屋根塗装を依頼して、大切な家を守りましょう。

1. どうして屋根には塗装が必要なの?

定期的に屋根塗装が必要なことはなんとなく知っていても、その理由を詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。屋根に塗装が必要なのは、「劣化しやすい」「塗装には耐用年数がある」という2つの理由があるからです。

1-1. 劣化しやすい

屋根は家の中で最も高い位置にあり、常に雨風や紫外線から家を守る役割を果たしています。雨風はもちろん、紫外線は屋根を劣化させる大きな原因です。そのため、屋根を守るには塗装によって丈夫な塗膜を作る必要があるのです。
屋根材によく使用されているのはスレートやセメント瓦ですが、10年を目安に塗装し直すことで汚れや割れを防いで長持ちさせられます。一方で、伝統的な日本瓦は瓦自体に高い耐久性があり、中には100年以上使用できるものもあります。そのため、日本瓦の場合は塗装の必要はありません。

1-2. 塗装には耐用年数がある

屋根は一度塗装すれば、ずっと屋根を守れる訳ではありません。塗装には、その塗料の種類によって異なる耐用年数が設定されています。つまり、使用した塗料に応じて定期的な塗り替えが必要になるのです。
ただし、使用している屋根材や家が建てられている環境によっては、塗料の本来の耐用年数よりも早く塗り替えが必要になる場合があります。屋根の状態を確認するのは高所での作業となり、自分で行うと危険性を伴います。そのため、定期的に点検を行わなければいけません。

2. 屋根塗装に使用される塗料の耐用年数とは?

屋根塗装に使用されている塗料には、どんな種類があるのでしょうか。また、どれくらいの耐用年数が設定されているのでしょうか。耐用年数が短い順に「ウレタン塗料」「シリコン塗料「フッ素塗料」「無機塗料」の4種類をご紹介します。耐用年数と価格、塗料の特徴を比較しながら自分の家の屋根に使用する塗料を選ぶことをおすすめします。

2‐1. ウレタン塗料

ウレタン塗料の耐用年数は、8～10年です。屋根材にピタッと密着して塗膜を作れるだけでなく、他の塗料よりも安価で一回当たりの塗装費用を抑えられます。ただし、足場を組むにも費用が掛かる屋根塗装を比較的短いサイクルで行わなければいけません。

2-2. シリコン塗料

シリコン塗料の耐用年数は、10～15年です。防汚性に優れていて色褪せにくい特徴を持っていて、価格と機能のバランスが良いことから塗料の中ではもっとも人気があります。
ただしシリコン塗料の中にもグレードが幅広く分かれていて、紫外線を反射して熱がこもるのを防ぐ遮熱機能や、日光の力で付着した汚れを浮き上がらせて、雨で洗い流す光触媒機能が付加されたものは、価格が高くなります。

2-3. フッ素塗料

フッ素塗料の耐用年数は、15～20年です。どんな天気でも傷みにくく美しいツヤがありますが、ウレタン塗料やシリコン塗料と比較すると約2倍の高価格となります。フッ素はフライパンのコーティングにも使用されているほど熱に強いので、フッ素塗料は日当たりが良すぎる家や最高気温を記録し続ける盆地の家におすすめです。

2-4. 無機塗料

無機塗料の耐用年数は、20～25年です。塗料に劣化しにくい石やガラスなどを取り入れることで、非常に長い耐用年数を実現しています。まだ比較的新しい塗料で高価ではあるものの、塗装頻度を格段に減らせます。そのため、1回当たりの塗装費用は高く感じても長期的な目で見ればコストパフォーマンスの良さを実感できるでしょう。

3. 屋根塗装を自分でしてもいい?

最近ではDIYがブームとなっており、壁紙の張り替えや収納棚の制作などに挑戦する人が増加しています。しかし、屋根塗装に関してはDIYすることはおすすめできません。 なぜなら、屋根の上は高所となり万が一転落でもすれば命の危険があります。日頃から高所に慣れていて安全確認を怠らなかった職人でさえも事故を起こすことがあるくらいなので、高所での作業を甘く見てはいけません。屋根塗装は必ず業者に依頼しましょう。費用の設定や実績は業者によって異なるので、数社の見積もりを取ることをおすすめします。費用や接客態度を比較して、信頼できると思える業者を選びましょう。